愛の行いとその実

イエスは言われた。「この人のするままにさせておきなさい。わたしの葬りの日のために、それを取って置いたのだから。 12:8 貧しい人々はいつもあなたがたと一緒にいるが、わたしはいつも一緒にいるわけではない。」

  ヨハネによる福音書12章7~8


 キリスト教の暦(教会暦)では、今は「受難節」の期間です。キリストの十字架の受難を記念する季節です。受難節に因んだ出来事に、マリアが主キリストの足に高価な香油を注いだ出来事があります。

 ナルドの香油は、大切な客を迎える時に、客の頭に花輪を冠せ、石膏のつぼの封を破って、頭に一滴注ぐ習慣があったそうです。

 それをマリアは全部、主のみ足に注いでしまったので、計算高い一人の弟子に叱られました。

 キリストはマリアの行いをほめました。思いあまったマリヤの愛に満ちた行いは、マリアも気づかないうちに、キリストの十字架と葬りを準備し、また証ししていたと。

 死体になら香油を注ぐことはわかるけれど、キリストの十字架の死は、この時はまだ弟子たちにも理解されていませんでした。マリヤの行いに、キリストは思いがけなくご自分の理解者をここに見いだました。十字架を前にしているキリストを勇気づける行いだったのです。(yama)